助成金・補助金2026.04.17

静岡県でAI研修に使える補助金・助成金ガイド【2026年度最新版】

国の助成金+県・市の独自制度を組み合わせて、製造業・食品業の研修費を最大75%削減する方法

静岡県でAI研修に使える補助金・助成金ガイド【2026年度最新版】
高田健太

PLUS IMPACT株式会社 代表取締役

静岡県は製造品出荷額が全国2位(2023年・約16.9兆円)、GDPの約3分の1を製造業が占める全国屈指の「ものづくり県」です。しかしOECDの2025年調査によると、日本のAI社内研修受講率は先進国の中で最も低い水準にあり、AI利用者のうち正規雇用で34.1%、非正規では21.2%にとどまっています。静岡県内の多くの製造業・食品業がAI研修の必要性を感じながら、費用の壁で踏み出せていない実情があります。

実は静岡県では、国の人材開発支援助成金(最大75%)に加え、静岡県独自の補助金や静岡市の補助金を組み合わせることで、研修費用の大部分を公的支援でまかなえます。本記事では2026年度の最新制度を、申請窓口・連絡先まで含めてご紹介します。

助成金制度の全体像を先に把握したい方は、AI研修の助成金制度と申請ガイドもあわせてご覧ください。

静岡県でAI研修費用に使える3つの制度

静岡県でAI研修の費用を補助・助成する制度は、大きく「国」「県」「市」の3階層に分かれています。それぞれ財源・管轄・目的が異なるため、対象経費を適切に切り分ければ原則として併用できます。

「国+県+市」の3階層で支援が重なる

制度名補助率上限額主な対象経費申請先
人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)経費75%・賃金1,000円/時間集合研修: 上限なし(経費の75%)
eラーニング: 30万円/人
研修・訓練費用静岡労働局
中小企業等収益力向上補助金(DX推進枠)1/2700万円(2ヶ年計1,400万円)機械装置費・委託費・専門家謝金等(研修費は対象外)静岡県経営支援課
中小企業DX人材等育成支援事業補助金2/310万円DX研修・AI活用研修費用静岡市産業振興課

3制度の使い分けポイント

3制度は「何に使うか」で役割が明確に分かれます。

  • 研修費そのもの → 人材開発支援助成金(75%)が最優先。金額規模を問わず活用できます
  • AIシステム・ICTツールの導入費 → 県の収益力向上補助金DX枠(1/2)。研修とは別枠で申請可能
  • 静岡市内の小規模研修 → 市の補助金(上限10万円)を上乗せ。ただし国助成金との重複適用は要事前確認

重要なのは「同一経費への重複申請をしない」ことです。研修費には国助成金、設備費には県補助金、というように経費を明確に分けることで、三重の支援を受けることができます。

静岡県でAI研修費用に使える3制度

国(厚労省)

人材開発支援助成金
リスキリング支援コース

75%

研修費(上限なし)
賃金助成 1,000円/時間

静岡県(財団)

収益力向上補助金
DX推進枠

1/2

設備・ツール導入費
上限700万円

静岡市

DX人材等育成支援
事業補助金

2/3

研修費(上限10万円)
※事前確認推奨

研修費→国助成金、設備費→県補助金で経費を分ければ2〜3制度の同時活用が可能

国の制度|人材開発支援助成金(最大75%)

AI研修に使える公的支援のなかで、最も規模が大きく使いやすいのが厚生労働省の人材開発支援助成金です。特に「事業展開等リスキリング支援コース」は中小企業に対して経費の75%を助成する、現存する中では最高水準の支援です。

事業展開等リスキリング支援コースとは

このコースが生まれた背景には、製造業現場の切実な課題があります。日本の製造業でAIを利用している従事者のうち、71.3%が「今後10年で仕事を失う」と懸念しています(OECD 2025)。しかし実際に社内研修を受けた割合は正規雇用で34.1%。不安はあるが、研修を受けられていないというギャップを埋めるために設けられた制度です。

令和8年度の制度概要は以下の通りです。

  • 経費助成率(中小企業): 75%
  • 賃金助成(中小企業): 1,000円/時間
  • OFF-JT要件: 10時間以上(1訓練あたり)
  • 賃金助成の上限時間: 1,200時間/人
  • コース終了時期: 令和9年3月末(2026年度が実質最終年度)

令和9年3月でこのコースは終了します。来年度以降、経費助成が45%の通常コースに戻ることを考えると、2026年度中に計画届を提出することが大前提になります。

令和8年度の主な改正点

2026年3月2日と4月8日の2段階で改正が行われました。AI研修を検討中の企業にとって、とくに注目すべき変更が2点あります。

1点目は対象訓練の拡充です。 これまでは「新規事業展開に伴う訓練」が主な対象でしたが、改正後は「人事・人材育成計画に基づく訓練」も75%助成の対象になりました。AI研修計画を立てているだけで、新規事業への紐づけをしなくてもリスキリングコースが活用できるようになっています。

2点目は設備投資加算の新設です(2026年4月8日施行)。 訓練で使用した機器と同種の設備を新たに導入した場合、導入費用の50%を追加助成する仕組みです。AI研修と同時にAI機器やソフトウェアを導入する企業にはメリットがあります。

eラーニングについては、令和7年度以降の現行制度で1人あたり最大30万円まで経費助成の対象になります(経費助成のみ、賃金助成なし)。なお定額制サービス(サブスク型)は1人1ヶ月あたり2万円が上限で、年度内3回まで申請できます。

AI研修は「事業展開等」に該当するか

静岡県の製造業が実施するAI研修が助成対象になるかどうか、判断基準を確認しておきましょう。

対象となる訓練のカテゴリは2種類です。

  1. 新規事業展開等に伴う訓練 — 既存事業の製造方法・提供方法を変更する場合など
  2. DX・GX化に関連する訓練 — 企業のデジタル化・DX推進に従事させるための訓練

具体的にAI研修として認められやすい内容には以下が含まれます

  • ChatGPT・生成AI活用による業務自動化・ドキュメント作成支援
  • AI品質管理システムの導入・操作・カスタマイズに必要なスキル
  • データ分析・需要予測AIの業務活用
  • 生産ラインのIoT・AIセンサーを活用した工程改善

ただし「AI概論のみ」「AI用語の定義紹介だけ」の研修は対象外です。職務遂行に必要な専門的知識・技能の習得であることが必要です。訓練カリキュラムの各回に業務との関連性を説明できるかどうかが審査のポイントになります。


静岡県の独自補助金|収益力向上補助金DX推進枠

人材開発支援助成金でカバーできない設備投資・ツール導入費には、静岡県独自の補助金が使えます。ただし令和8年度から制度内容が変わっています。古い数値で計算しないよう注意してください。

令和8年度の制度概要

正式名称は「中小企業等収益力向上(賃上げ環境整備)事業費補助金 DX推進枠」です。

項目内容
補助率1/2(令和7年度以前の2/3から引き下げ)
上限額700万円(2ヶ年計で1,400万円)
対象経費専門家謝金、機械装置費、委託・外注費、産業財産権等導入経費、展示会出展費
対象外研修費は対象外
申請方法Jグランツ経由でのオンライン申請が必須
令和8年度公募第1次:4月1日〜5月15日、第2次:6月1日〜6月30日

令和7年度から補助率が2/3から1/2に引き下げられています。上限額も1,000万円から700万円に変更されました。競合他社の記事には旧数値が記載されているものが少なくないため、申請前に必ず静岡県産業振興財団の公式サイトで最新情報を確認してください。

人材開発支援助成金との組み合わせスキーム

この2制度を組み合わせる場合、経費の仕分けが核心になります。

  • 「AI研修費」→ 人材開発支援助成金で申請(75%助成)
  • 「AIシステム・IoT機器・ソフトウェア導入費」→ 県補助金DX枠で申請(1/2助成)

同一経費への重複申請は認められませんが、用途が異なれば2制度を同時に活用できます。

具体的に試算してみましょう。研修費200万円+設備導入費300万円の合計500万円を用意した場合、2制度を活用すると助成額の合計は300万円(研修150万円+設備150万円)になります。ここに賃金助成が加わると(1,000円/時間×8時間×10日×10名=80万円)、実質負担は500万円のうち約120万円まで圧縮できます。実質負担率は約24%です。


静岡市・浜松市の補助金

国・県の制度とは別に、市町レベルでもAI・DX研修を支援する補助金があります。金額は小さいですが、要件を満たせば上乗せとして活用できます。

静岡市 中小企業DX人材等育成支援事業補助金

静岡市内に事業所を持つ中小企業を対象に、DX人材育成に係る研修費用を補助する制度です。

  • 補助率: 2/3
  • 上限額: 10万円
  • 対象: ChatGPT・生成AI活用研修、DXツール操作研修等の費用
  • 申請期間(令和7年度): 2025年5月7日〜2026年3月31日
  • 令和8年度: 詳細は現時点で未公表

上限10万円という金額は小さく見えますが、たとえば1名の受講費が15万円の研修であれば、10万円補助されると1名あたりの実質負担が5万円になります。社員1〜2名を試験的に外部研修に送り出す際に活用しやすい制度です。

注意点が一つあります。 要綱には「国や地方公共団体等から補助金を受けている研修は対象外」という規定があります。この「補助金」に人材開発支援助成金(厚労省の「助成金」)が含まれるかどうか、法的解釈が分かれる余地があります。同一の研修で両制度を使おうとする場合は、事前に静岡市産業振興課へ書面で確認することを推奨します。

浜松市・自動車産業向け生成AI実証補助金

静岡県はスズキ・ヤマハ発動機が本社を置く自動車産業の集積地でもあります。県は自動車部品の開発・設計・製造における生成AI活用実証に特化した補助金(生成AI等活用実証事業費補助金)を設けており、自動車産業関連の中小企業が対象です。

令和8年度は事前相談期日が2026年4月23日と設定されています。浜松・磐田・湖西エリアの自動車部品メーカーは、一般的な人材開発支援助成金とは別に、この制度の確認も並行して進めることを検討してください。


業種別シミュレーション|輸送機器・食品加工の実例

静岡県の2大製造業種を例に、実際の助成額を試算します。いずれも事業展開等リスキリング支援コース(中小企業)での計算です。

ケース1 輸送機器部品メーカー(従業員50名・集合研修25名)

静岡県の製造業出荷額の約25%を占める輸送用機械業種の事例です。生産ライン品質管理AI活用研修を2日間(16時間/人)実施するケースを想定します。

研修費の内訳:

費目金額
講師料(30万円/日×2日)60万円
教材費(1.5万円×25名)37万5,000円
カスタマイズ費(製造現場ヒアリング・設計)30万円
準備・運営費10万円
外部会場費(2日分)12万5,000円
研修費総額約150万円

助成金の計算:

経費助成: 150万円 × 75% = 112万5,000円

賃金助成: 1,000円/時間 × 16時間 × 25名 = 40万円

実質負担額: 150万円 − 112万5,000円 = 37万5,000円
(賃金助成40万円は賃金の補填として別途受給)

1名あたりの実質負担は約1万5,000円。賃金助成40万円まで含めると、経費助成が研修費用をほぼ吸収します。品質管理AIの導入事例では、不良率30%削減・作業時間80%以上短縮という成果も報告されています。

ケース2 食品加工業(従業員30名・eラーニング)

需要予測・在庫管理AI研修をeラーニング3ヶ月+半日集合実習で実施するケースです。

研修費の内訳(60万円ベース):

費目金額
eラーニング利用料(約3,300円/人/月×30名×3ヶ月)約30万円
半日実習 講師料20万円
教材費10万円
研修費総額(概算)約60万円

助成金の計算:

経費助成: 60万円 × 75% = 45万円
※ eラーニング分は賃金助成の対象外

実質負担額: 60万円 − 45万円 = 15万円
(別途、集合実習4時間×30名×1,000円 = 12万円の賃金助成あり)

食品業でも成果事例は積み上がっています。キリンビール(包装資材の需要予測AI)では計画担当の工数が年間1,400時間以上削減、ニチレイフーズの工場人員配置AIでは作業時間が10分の1に短縮されています。過剰在庫の20〜30%削減は中小食品加工業でも達成可能な標準的な成果とされています。

申請タイムライン逆算チャート(例: 10月1日研修開始の場合)

8月25日ごろ

計画届
郵送発送

書類一式を
簡易書留で発送

9月1日まで

計画届
到着期限

⚠ ここを過ぎると
全額不支給

10月1日〜

研修実施
(記録必須)

出席簿・
タイムシート保管

研修終了後2ヶ月以内

支給申請
(様式4-2号)

賃金台帳・
領収書を添付

研修日程を決める前に、計画届の提出スケジュールを先に確定させること

申請の流れ——5ステップと締め切り管理

人材開発支援助成金で最も多い失敗は「計画届の提出漏れ」です。研修を実施してから申請しようとしても、それでは全額対象外になります。流れを先に把握してから研修の日程を決めてください。

Step 0: 事前準備(研修開始2ヶ月以上前)

計画届を提出する前に、社内で2点を完了させます。

  1. 職業能力開発推進者の選任 — 社内で訓練計画の推進責任者を決めます
  2. 事業内職業能力開発計画の作成 — 社内全体の能力開発の方向性を文書化します

この2点なしには計画届が受理されません。

Step 1〜2: 計画届の作成と提出(研修開始の1ヶ月前まで)

主要な様式は以下です。

  • 様式第1-1号: 職業訓練実施計画届(メイン様式)
  • 様式第1-3号: 事業展開等実施計画(リスキリングコース専用)
  • 様式第3-1号: 対象労働者一覧

添付書類として、登記簿謄本・就業規則・訓練カリキュラム・教育訓練機関との契約書・事業展開を示す書類(DX推進計画書等)が必要です。

提出期限は訓練開始日の1ヶ月前まで(最大6ヶ月前から受付)。郵送の場合は「到着日」が受付日になるため、期限の1週間前には発送してください。

Step 3: 訓練の実施(記録管理が命)

訓練中は以下の記録を必ず保管します。

  • 出席簿・タイムシート(日時・時間数・受講者の署名入り)
  • OFF-JT実施記録
  • eラーニングの場合: ログイン記録・修了証・標準学習時間の証跡

訓練内容や対象者に変更が生じた場合は、変更届(様式第2-1号)を実施日前日までに提出します。

Step 4: 支給申請(訓練終了から2ヶ月以内)

訓練が終わったら2ヶ月以内に支給申請を行います。主な様式は様式第4-2号(支給申請書・リスキリングコース用)と様式第5号(賃金助成の内訳)です。添付書類として賃金台帳・出勤簿・請求書と領収書と振込証明書の三点セットが必要です。

申請書類の詳細やよくある疑問は、人材開発支援助成金 コース選択から申請完了まで完全ガイドをご覧ください。

Step 5: 審査・支給(4〜6ヶ月)

支給申請受理後、審査に4〜6ヶ月かかります。不備があると「補正」通知が届くため、書類はチェックリストで事前確認することを推奨します。

静岡労働局への提出方法

3つの方法から選べます。

  1. 窓口持参 — 静岡地方合同庁舎5階(054-271-9970)。事前に電話連絡してから持参を推奨
  2. 郵送 — 簡易書留等の配達記録が残る方法。到着日が受付日のため1週間前に発送
  3. 電子申請(e-Gov) — GビズIDが必要。計画届を紙で出した場合は支給申請も紙で統一する必要があります

初回は窓口か郵送が確実です。電子申請は手続きに慣れてから活用するとよいでしょう。


よくある失敗パターン5選

静岡労働局への相談でも繰り返し見られる失敗パターンを整理しました。

パターン1: 計画届が1ヶ月前を過ぎていた

最も多い失敗です。「研修後に申請できる」という誤解が根本原因。計画届は研修開始日の前月の同日よりも前に「到着」している必要があります。郵送は到着日=受付日のため、期限の1週間前には発送してください。

パターン2: 対象外の訓練を申請した

以下は助成対象外になりやすい訓練内容です

  • AIの「言葉の定義の紹介のみ」(概論・用語解説だけで実践習得がない)
  • Excelの初歩的操作のみ(文字入力・書式変更程度)
  • 自社製品・サービスの知識習得(業務マニュアルの習得等)
  • 単なるビジネスマナー研修

「職務遂行に必要な専門的知識・技能の習得」であることがポイントです。

パターン3: 出席簿・タイムシートの不備

日時・時間数・受講者の署名が揃っていないと認められません。eラーニングはシステムのログ記録だけでは不十分なケースがあります。修了証の取得・保存を必ず行ってください。

パターン4: 賃金台帳と実際の賃金の不整合

支給申請時の賃金台帳と、実際に支払われた賃金が一致していないと不支給になります。計画届で申請した「対象労働者」と実際の受講者が異なるケースも同様です。

パターン5: パート・有期契約社員を対象外と誤解

令和5年4月の改正以降、雇用保険被保険者であれば有期契約労働者(パート・アルバイト)も対象です。助成率は正規雇用と同率(75%)が適用されます。ただし週20時間未満で雇用保険未加入の場合は対象外になります。

製造業では工場勤務のパートスタッフが多いことも踏まえ、対象者の確認を幅広く行ってください。


申請窓口・連絡先一覧

制度機関名住所TEL
人材開発支援助成金静岡労働局 職業安定部 職業対策課〒420-8639 静岡市葵区追手町9番50号(静岡地方合同庁舎5階)054-271-9970
収益力向上補助金DX枠静岡県経済産業部商工業局経営支援課〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6054-221-2526
DX人材育成補助金(静岡市)静岡市産業振興課静岡市公式サイトを参照静岡市公式サイトを参照
DXアドバイザー派遣(無料)静岡県産業振興財団 DX・生産性向上チーム静岡県産業振興財団公式サイトを参照054-273-4434

なお、静岡県産業振興財団では中小企業のDX推進を無料で支援する「DXアドバイザー派遣事業」も実施しています。補助金の前段階として、自社のDX課題を整理したい場合にも活用できます。

助成金制度の全体像や他地域での活用方法については、AI研修の助成金制度と申請ガイドをご覧ください。


FAQ

Q1. 静岡県の製造業でAI研修を始めるなら、どの助成金を最初に使うべきですか?

まず人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)を優先してください。経費の75%+賃金助成1,000円/時間という組み合わせは、他の制度では代替できない水準です。

このコースは令和9年3月末に終了します。2026年度(令和8年度)中に計画届を提出することが必須条件になります。「来年度から考えよう」と先送りすると、翌年度以降は経費助成率45%の通常コースしか使えなくなります。まず静岡労働局(054-271-9970)に電話で相談し、計画届の提出スケジュールを確認するところから始めてください。


Q2. 人材開発支援助成金を使いながら、静岡市のDX補助金(10万円)も申請できますか?

同一研修費への重複申請は認められない可能性があります。

静岡市の補助金要綱には「国や地方公共団体等から補助金を受けている研修は対象外」という規定があります。ここでいう「補助金」に厚労省の「助成金」が含まれるかどうかは、法律上の定義として解釈が分かれます。

安全な対応策は2つです。①人材開発支援助成金を使う研修と、静岡市補助金を使う研修を別プログラム・別受講者で分ける、または②申請前に静岡市産業振興課に書面で確認する。後から返還請求を受けるリスクを避けるため、判断が難しい場合は②の事前確認を強く推奨します。


Q3. 研修を実施してから助成金を申請することはできますか?

できません。これが最も多い失敗パターンです。

人材開発支援助成金は「事前届出主義」を採用しており、研修開始の1ヶ月前までに計画届が静岡労働局に「到着」している必要があります。研修を実施してから計画届を提出しても、全額不支給になります。

10月に研修を開始する場合を例にとると、9月1日(研修開始1ヶ月前)までに計画届が到着している必要があります。郵送なら8月25日ごろに発送するのが安全です。研修の日程を決める前に、計画届の提出スケジュールを先に確定させてください。


免責事項: 本記事の情報は2026年4月時点の制度をもとにしています。補助率・上限額・申請期間は年度ごとに変更される場合があります。申請前に必ず各窓口の公式情報をご確認ください。

著者プロフィール

高田健太

高田健太(Kenta Takada)

PLUS IMPACT株式会社 代表取締役

丸紅株式会社にてミャンマー海外駐在後、2018年に現地で独立。フードデリバリーサービス「Hi-So」を展開し2度の資金調達を経て拡大するも、2021年の軍事クーデターにより撤退。米国VC「500 Global」およびSTATION Ai(愛知県公式スタートアップ支援拠点)にて東海エリアのスタートアップ・事業会社の新規事業支援に従事後、PLUS IMPACTを創業。名古屋・愛知を拠点に東海4県の中小企業向けAI研修を提供しています。

AI研修について相談する

記事の内容について、もっと詳しく聞きたい方はお気軽にお問い合わせください。